最初、タイトルを『鎌倉ビーチ・ボーイズ』と読み違えてしまいました。
もちろん、バンドの話ではありません。元競技サーファーだった主人公が、
亡くなった父に代わり、やる気のないまま寺を継ぐのですが、
あるとき、傷だらけの女子高生が寺に助けを求めて駆け込んでくるのです。
そんな彼女を心身ともに鍛え上げ、不良に復讐させるという、極めて単純でわかりやすい物語です。
著者は、知る人ぞ知る喜多嶋隆。いまから40年以上前、日本初の横書き小説の触れ込みで、
永井博のトロピカルなイラストが表紙の『さよならは、カンパリソーダ』を発行。
当時書店の店頭で目にし、その斬新さに惹かれ購入したことを、よく覚えています。
タイトルや装丁のイメージに違わず、舞台はたいていハワイや湘南。
何よりも、元CFディレクター仕込みの映像的かつ軽快でスピーディな文体や、
著者を彷彿とさせるダンディな主人公が魅力。
以来5年ほどは新作が出る毎に読んでいましたが、いつしか読まなくなり、忘れていました。
で、40年ぶりくらいに、たまたま手にしたのが本書だったのです。
調べたら、著者は、いまなお元気に、元気な青春小説を量産していました。ファンクラブもあります。
tomeさん





