作者の三宅香帆さんが望んだように、批評的な思想の啓蒙書になっているし、作者自身の考察をするために書かれたようにも読めるし、とても面白かったです。
平成生まれの作者は批評を好み、令和生まれの若者は「報われること」を好む。批評は正解のない解釈や感想であるのに対して、考察は作者の意図を当てるゲームであり、正解探しである。作者はこういった若者の傾向を決して否定してるのではなく、最適化を見つけて「報われること」に飽きたら、自分だけの報われない批評も面白いことに気付いて欲しいと話す。
それは、「界隈」という言葉で表される同じ嗜好同志(キャラ)のままでは何時までもいれれないことを若者も知っているだろうし、自分のセーフティゾーンからの挑戦でもあるし、逃走でもあるから。
AIが提示する最適解による幸福以上に、自分自身の正解に辿り着くことの充実感と自己愛を作者が知っているからだと思いました。
みーちゃんさん 57歳 男性





