自分を探しても何もない。そこにあるだけで徒労である。いやそもそもそこにあるとも限らない。
経歴を長々書いてこのような理由や動機があってというが、人間の行動についての自意識のほとんどは後付けである。
個性と言うけど個性ってなんだと思うこともあるはずだ。
なくていいし、なんも考えず組織の一員としてなくて流れに一度乗ってみるのは悪くない。
組織というのは凡人が天才たちに打ち勝つ手段である。
型にハマってみて育ててもらうのは決して悪くない。
そんなことをしたら個性も自己意識もなくなってしまう?
そんなことはありはしない。
とにかく特別でいることは疲れるもの。
短絡的に迷惑なことをしたり有名人の言いなりになってしまい大切なお金を使い潰す。
例えば依然年金は金融商品としてはかなり有用だが、有名人が無駄というから無駄と考えてもパチンコだのキャバクラだのその有名人のオンラインサロン代になるのがオチだ。彼らはあなたの人生に責任を取ってくれない。
かくも普通の人が生きるためのシステムは強固にあなたを守っている。
あなたは流れに乗ると個性がなくなると思うかもしれないが、その程度でなくなる個性は個性ではない。
普通の幸せを目指すならまず流れに乗って自分の実力をつけ意見を見出すまでは先人に倣う。それから考えればいい。
個人的にビジネス書は転生チートもので読者の環境を無視して『すごく活躍する私』を妄想させるだけのジャンルと考えているが、この本はそんな夢を見せることはなく、思っているより我々は恵まれていることを投げつけ、そんなに悪いことではないしあなたという個人は素晴らしいと元気付けてくれるだろう。
鴉野 兄貴さん 男性