元日本航空客室乗務員の青山透子さんが『天空の星たちへー』からさらに取材と考察を進め、書かれたノンフィクション。青山さんの仲間の乗務員も多く犠牲になった1985年8月12日の墜落事故の原因に迫ります。筆者が、墜落現場近くの小学生や中学生が目撃し事故後すぐに書いた文集や、当時の中曽根康弘総理大臣の対応、米軍への取材や質問用紙と答え等々を紹介し、これは事故ではなく五百二十名が亡くなるという事件であった可能性が非常に高い、と結論付けている。

私は、墜落地点が直ぐに地元の人や横田基地から報告があったにも係わらず、元総理が翌日まで公表も人命救助にも当たらなかったこと。ジェット燃料にはケロシンという灯油とほぼ同じ成分が使われていたのに、墜落現場にはガソリンのような異臭が漂っていたこと。米軍は横田基地への緊急着陸準備を完了していたのに、着陸しなかったことが気になっていてこの本を読みました。

個人的には、訓練用ミサイルの誤射とは思わないが、墜落直後の日本政府や自衛隊の対応に、大いに疑念の念を抱かざるを得ない。

みーちゃんさん 54歳 男性