市川沙央著『ハンチバック』は、刺激的露悪的書き方が、若き日の島田雅彦っぽい。いわゆる「健常」の気付かなさ、先天有利な状況に刺さる言葉の数々。怪物じゃなく人になりたい胸の内。宗教を登場させざるを得ない状況。賛否分かれる最終章。本当の書き手は?とても薄いが、この本だけで考察を立てたくなるほど、いくらでも話せる本。

poohymcaさん 55歳 男性