サスペンスミステリーの巨匠として知られる、夏樹静子氏が、長年腰痛に苦しんだことは、一般的にあまり知る人はいないかと。

その症状が実は、心のSOSなのだとしたら?
著者が心理的アプローチから脱した、腰痛。
その、心療内科受診をきっかけに、一般的に知られる、肩こり、不眠、高血圧から、潰瘍性大腸炎や顎関節症といった、一見心身症とは関わりの無い症状や病に苦しんだ方々や関係者に取材したものが、本書です。

様々な症状には、複雑な心身へのストレスや、長年の心の、意外なわだかまりが要因となっていたりすることが、ルポルタージュから、解き明かされていきます。
それらを追って行くと、読者自身が抱えている、疾患や症状も、ひょっとして?と、疑わしくなるかも知れません。

本書は、心身症への知的好奇心を満たすのみでなく、健康への心理的アプローチを自身でも見つめる、きっかけとなるかも知れません。

雪見酒さん 50歳 女性
実は気象病持ちだったりする、1工員です。