かならずしも、現実と憧れは一致しないと教えてくれた本。
人は憧れを持って生きていくが、現実に直面せざるを得ない時がある。
時には漂泊し、元居た場所から離れて住処を転々とすることもある。
しかし、いつかはきっと、心温まる場所を見つけ、理解者を得て暮らしていくことも出来るのだ。
印象に残るやり取りがある。
「みんな、あなたをろくでなしと呼んでいますよ」
「いわせておけ」
世間的にはまるで病原菌のように扱われることもあるかもしれないが、まあ、これぐらいきっぱり自分の意思を持ったほうがいいのだ。
そうでもしないと、心や体が病んでしまう。
いつかはきっと、こんな情けない自分でも生きていけるのではないかと思わせてくれた、大事な本である。

九杯目さん 31歳 女性
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