「容疑者Xの献身」で有名な直木賞作家東野圭吾氏のちょっと箸休めみたいな短編小説集です。
私が知っている内でも、3作が「世にも奇妙な物語」に採用されています。全く知らずにテレビで奇妙な物語を観ていたら、あ~これ東野圭吾の話だ!と嬉しかったですね(^^)

わっはっは~と笑える楽しい本~ではないと思います。どの本も12作前後の短編が収録されていますが、どの話も皮肉が一杯という感じで面白いと思います。東野圭吾氏の特徴でもある、人間の鋭い洞察力と言いますか闇の部分と言いますか~けっこう「これでもか!」というような描写がしてあると思います。
特に、作家さんやら編集者の話が面白可笑しく書かれた作品もあって、出版業界の裏側が見れた気がして面白かったです。作家さんならではの話ですね。

大変読みやすくて、爽やかな気持ちになるという訳ではないとは思いますが、重々しい話が多い東野圭吾氏の本の内ではちょっと異質な箸休めのような本ですが、面白いと思います。気分転換にもってこいという本ではないかと思います。

さくら咲くさん 47歳 女性