「経済学を学ぶのは、経済学者にだまされないためである」という至言があります。
正直なところ、経済学を学んでも、人により言うことが180度違い、
何が正しいか、わかりかねることが多々あります。
その代表例が「緊縮財政か、積極財政か」です。

世間やマスコミでは、日本の財政は赤字が膨らんで破綻寸前、
財政再建のためには緊縮財政が必要という考え方が主流になっています。
しかし、その考え方は、財務省が広めている「ザイム真理教」で、
国民もマスコミも、そう信じさせられているだけだと著者は主張します。

日本は、ギリシャなどとは異なり、自国通貨建て(円建て)で国債を発行しているため、
国債の債務不履行=財政破綻は起こり得ないことは、
財務省自身がホームページで認めているそうです。

そして、国は1661兆円の負債を抱えていても、同時に1121兆円の資産があり、
借金は実質540兆円。
しかし、日本はGDPが同程度あり、これは先進国では普通の水準。
しかも、日銀保有の国債は576兆円あり、
これは国にとっては「通貨発行益」であるから「財源」と同じ。
そのため借金は、ほぼゼロ、だから積極財政は可能と捉えるのです。

景気が悪いのに消費税を上げたり、緊縮財政をすることは悪循環。
ますます景気は悪くなります。
むしろ、積極財政をすることにより、経済成長を実現し、
税収を増やすことの方が財政再建にもつながるとのこと。

「財政再建なくして経済成長なし」か
「積極財政なくして経済成長なし・財政再建なし」か。
この30年、緊縮財政や消費税増税のおかけで、
先進国で唯一経済成長してこなかった日本。
現実と照らし合わせると、
私は、後者に希望の光を見い出すしかないと思うようになりました。

tomeさん