著者は、いまは日本在住のようですが、
ロシアがまだソ連だった1980年代のレニングラード(現サンクトペテルブルグ)生まれ。
両親とも学者で、その仕事の都合により、「ロシア・日本・イギリス・フランス・アメリカ・カナダ」と、
なんと6カ国もの小中学校を転々。
まさにジェットコースター人生でしたが、他人にはできない得難い経験をしたようです。
小学校での筆記用具は、日本やアメリカ・イギリス・カナダは鉛筆でしたが、
ロシアとフランスはペン。間違えても消せないので、じっくり考えてから書かせるため。
給食か弁当かでおもしろいのは、イギリスは給食か弁当かを選べたということ。
フランスは、なんと昼は家に帰って親と食べるのが当たり前だとか。
体育では、日本やロシアは整列しますが、イギリス・アメリカ・フランスでは整列しません。
勝負よりも楽しさを教えるため。フランスでは、服まで自由だそうです。
一番興味深いのは、座席の配置。今の日本は1人掛けですが、ロシアは2人掛け。
イギリスは5~6人でひとつのテーブルを囲み、フランスはロの字型。
アメリカは、コの字型の中にソファもあったとか。
15項目にわたって、こんな比較がされているほか、
大人になって発見したことから、グローバル・スキルのあり方についても言及。
国によって、普通や当たり前は違い、教育や自分らしさにも正解はないことを教えてくれます。
tomeさん