私は、フランス特にパリは幾度か訪れたことは
あるものの、「ポール・ヴァレリー」に
代表されるフランス文化を深く
理解しているわけでは決してありません。
にもかかわらず、素人の私がごく断片的に
保苅氏の文章に触れるだけで、その奥深い
フランスあるいはパリの世界に一気に
引き込まれるのは、やはり氏の比類なき
教養と感性が自然に現れている
魅力ゆえでないかと思っています。
その語り口は例外なく
静かでゆっくりとしています。
1 パリが教えてくれたこと
2 黒い壁
3 パリは沈まない
4 機械文明のなかの人間
5 時代と戦う二つの知性
6 なぜパリでは外国人に道をたずねるのか
7 ヴァレリーは二十世紀芸術をどう見ていたか
8 幻の花、巴里に繚乱す
9 ヨハン・シュトラウスが聞こえてくる部屋
個人的には3章と9章をとりわけ
印象深く読んだことを付記します。
ラベンダー・オラフさん 66歳 男性