中島らも氏が経験した、精神病にまつわることを綴ったエッセイです。
私も精神疾患を患った経験者なので、単純な興味から、この本を手に取りました。
いわゆる闘病記録なのですが、悲観的要素は、その文章から感じられず、笑える内容です。
らも氏は、自身をとことん客観視し、周囲や自分への観察力が鋭いことも、内容から感じられ、ゆえに、数多くの作品が書けたのだと思います。
自分を客観視することで、ユーモア溢れる描写となり、それが読者を惹き付け、どんどんページを読み進める事が出来る内容です。
らも氏のように客観視することで、今、精神病で苦しんでいる方々も、これを読むと、病の捉え方が変わり、楽に生きられる道が見つかると、そう思える本です。
雪見酒さん 50歳 女性
人生七転び八起きな、1工員です。