スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』を観て、
余りの感銘を受けて是非とも原作の日本語版を
読みたいと思って読んだのがこちらの本です。
映画自体3時間を超える超大作ですが、
こちらの本も負けていません。
細かい字でかなり長いです。
アウシュビッツは本当に人類の黒歴史。
ナチスの残虐非道ぶりが描かれていますので、
それなりの覚悟を持って読まなければなりませんので、、
気分が良い時に読まれる事をお勧めします。
知らない人はいないのでは、
という位有名なシンドラー氏ですが実際愛人に
子供までいるという女性にだらしないし
大酒飲だし享楽主義~後世に名前を残す
偉業を成し得る方とは思えない放蕩ぶり、
それが、、自分の身が危なくなろうとも
ユダヤ人を強引に救い、、シンドラー氏に救われた
ユダヤ人の生の声も本に多数取り上げられています。
多分、、小さい子供の目前であってもユダヤ人を
人間扱いしない虐殺を平然と行うゲシュタポに
嫌悪感を覚え人道主義に目覚めて行ったのか、、
ドイツが敗北し終戦を迎えた後、シンドラー氏は
事業に悉く失敗して困窮する事になるのですが、
助けられたユダヤ人が共同出資して恩返し。。
結局、情けは人の為ならず、、
まわりまわって自分をも救う事になるのかな。。
シンドラー氏は家族単位で雇うというスタイルで
ユダヤ人を働かせていたようですが、凄いのが
大概の顔を覚えていて名前も言えたそうです。
戦後に再会した時には、
その当時呼んでいたあだ名で呼んだそうです。
10人や20人の従業員でもないのに、、
この点も経営者としてシンドラー氏の
素晴らしい所だと思います。
余談ですが、彼は
本人の希望でエルサレムに眠っておられます。
10年以上前の事ですが、イスラエルに行った時、
墓参りさせてもらいました。
優に100以上墓のあるとても広い墓地でしたが、
彼のお墓のみ参拝者が多い~供え物が多かったです。
当然と言えば当然ですが、彼を敬う人は多いという事ですね。
さくら咲くさん 45歳 女性