趣味としてあえて挙げる人は少ないかもしれませんが、
日常的に日本語や文章に関心があり、さらに意識的に
自身の日本語を磨こうとしている人は少なくないでしょう。

そのような人たちの要望にこたえるべく、
とりわけ時代とともに移り変わっていく
日本語や結果的に誤用されている日本語などに
ついては、多くの本が出版されています。

ここに紹介するのは、そのような
日本語の本とは一線を画すとても個性的で
貴重な4冊組の書です。

井上ひさし/大岡信/大野晋/丸谷才一という
ことばの達人4人が、読者(週刊朝日)から
寄せられたいろんな質問に解答するという形式ですが、
その解答が単に言葉だけの問題にとどまらず
実に深くて側面から与えられることも多く、
さらに楽しく面白い展開にもおよぶのです。

例えば丸谷才一さんの
「だぁれも知らないヘチマの哀しさ」
という項目を読むと、誰しもそうだったのか!
と思われるでしょう。

文庫本で各回4ページにまとめられているので
興味をもったところから読めますが、おそらく
どの回も気になって最初から最後まで一気に
読んでしまうのでないでしょうか?

内容は多岐にわたるので、ときに読み返しては
記憶とスッキリ感を新たにしたくなる4冊です。

ラベンダー・オラフさん 66歳 男性