タバコがその有害性を正しく認識するのに、丸ごと一世代かかったように、同じことが今日のオンラインポルノでも生じている。ただインターネットポルノ中毒は、裸やエロスに対するというより、画面上の目新しさに対する中毒であるという。

この著者は神経科学に強い関心を持っていて、本文中にもこの言葉がよく出てくる。アメリカではティーンの頃から見始める人が多くいて、しかも「ドカ見」しているそうだ。EDのような身体的な関係があるとしか思っていない人がいて、医学業界は時代にはるかに遅れているらしい。
ドラッグやアルコールなどの物質中毒と、オンライン・ポルノやギャンブルのような行動中毒を切り離して考えがちだが、ポルノ中毒者の禁断症状は、ドラッグの禁断症状によく似ていて、強迫観念も中毒も同じ脳の問題で、ドーパミンとドーパミンの感度低下を生じさせる。

私はメンタルヘルスにも関心があり読みました。ポルノ中毒(日本で言うAV依存)は、脳のバランスを崩し、単なるコミュ障ではなく社会不安へと進み、感情の鈍化、うつと不安、記憶力と集中力の低下を招く。ポルノ断ちによる脳のバランス回復が、直線的な右肩上がりではなく、一進一退があるところなど、メンタル疾患の回復途中と全く同じである。

Anotherさん 55歳 男性