この本は、自身を過信したこすずめが
弱りきって休める場所を探す物語です。
必死に努力するこすずめは、何度も
休めそうな鳥の巣を訪ねてこう言います。
「ぼくはあなたの仲間でしょうか?
ぼく、ちゅんちゅんちゅんってきり
言えないんですけど。」
このフレーズを何度も何度もいろんな
場所で繰り返しますが、帰ってくる答えは
「あんた、あたしたちの仲間じゃないねぇ。
ここに入れてやるわけにはいかないよ。」
というようなもの。
夕闇迫る中、疲れ果てたこすずめが
最後に同じフレーズで声をかけると…
「仲間ですとも!
私はあんたのお母さんじゃない。
今日は一日おまえを探していたんですよ。」
と言ってもらって、
お母さんの背中に乗って巣に帰ります。
大人も子どもも、仲間ですとも!という一言を、
ずっと待っているような気がします。
poohymcaさん 54歳 男性
通信制高校サポート校の東京YMCA高等学院学院長をしています。