「優しさ」や「思いやり」の名のもと、
日本社会に蔓延している、対話を押し殺す精神風土。

「優しさ」や「思いやり」という言葉に隠された、
自分が傷つかない範囲でしか相手を思いやれない
「日本的利己主義」。

対立を避けることを美徳とすることで、
個人の責任を回避しようとする巧妙な構造。

この本では、
事例を挙げながら、これらのことを示している。

人それぞれ価値観が異なるので、対話をすれば、
意見が食い違うのは、むしろ自然だと思われる。

相手の意見とは違うかもしれないということを、
初めから当然のこととした上で、「対立を大切にした対話」
(対話に勝つとか負けるという意識を滅し、対立した相手の言葉を
潔く受け入れ、お互いに言葉を尽くした対話)
をしていきたいと感じた。

鬼型 礼さん 43歳 男性