今でこそテレビやSNSで世界中の民族の暮らしや文化、未開の地と言われていた場所、などを知ることができますが、梅棹忠夫が活動し始めるころは異民族についてはほとんど情報も知識もなかったと思います。民俗学という学問ができたことで、同じ人間でもまったく違う環境で生きていることを知り、視野を広げ、リスペクトする精神性も育ってきました。他民族への興味関心が高まり、テレビ番組で取り上げることも増えました。
大阪の「国立民族学博物館」を訪れた際、その規模に圧倒されましたが、それよりも世界各国の文化に関わるものを収集して展示し、伝えようとするその情熱を体感しました。梅棹忠夫は、マスコミにも登場して民俗学についてのスポークスマンの役割を果たしました。
半端ではないエネルギーの持ち主、「自由」「探検」の生きざまをぜひご紹介したいと思いました。

北嶋寧子さん 64歳 女性