鉄道と同じく近代に輸入され、発展を遂げてきたものに競馬があります。観衆を集めるために鉄道と密接なつながりがあります。競馬場へ行くために乗り降りする駅である「競馬場駅」を、紹介しながらつながりの深さと面白さを教えてくれます。なぜ、そこに駅があるのか あの駅は競馬場駅が起源だった、
鉄道ファンも知らない競馬場駅行き専用列車が走っていたなどがわかります。競馬と鉄道の歴史と歩みを、豊富な資料を交えながら紹介してくれる著作です。この中で、横浜には現在の根岸駅近くに競馬場がありました。
ここからが、本を超えて趣味の世界に入ります。実は県内には11もの競馬場があったことが書かれていました。
神奈川在住の私は、それはどこだろうかと他の資料にあたることにしました。
1923(大正12)年9月に発生した関東大震災に対して、神奈川県は同年12月に震災復興支援を目的とした競馬を行うことを決めました。というわけで、県内に競馬場が建てられました。
藤沢市(当時藤沢町)は、1926(大正15)年に白旗神社裏(現在の御殿辺公園から白旗地区にかけてのエリア)に競馬場を作りました。
鎌倉郡では、小坂村大船・中和田村・瀬谷村の3ヵ所が競馬場誘致に動いたが、1925(大正14)年8月に、小坂村大船に競馬場を開設することを決定しました。大船競馬場は、1925年秋に現在の鎌倉女子大学敷地あたりに開設されました。
小田原競馬場は、1925(大正14)年に小田原駅から北へ400mほどの花岳城跡付近(現在の城山地区)に開設されました。他にも、厚木地区、横須賀地区なども同様に競馬場が建てられました。
現在、跡地には一部当時の面影が残る史跡が残っています。こんな場所を巡ってみることにしました。
作品の中に、世界を広げる楽しみのヒントが隠れていることを意識しながら本を読むことで、神奈川県競馬場跡地散歩につながりました。
だんだいさん 67歳 男性