有名な賞を受賞されている作品なので、全く知らない作家さんでしたが読んでみました。帯に「恋愛政治小説」とか「政と聖」「野心作」などと一見理解するのが難しい言葉が書いてあったので、なにやら小難しそうでちょっと読むのをためらった本でもあります。

大阪生れ育ちの作家さんで、ギャグとかユーモアのセンスがあふれていて、さくさく読めて面白い本だという感想ではあります。エピソードがいくつも出て来ますが、けっこう身近ですっと理解できる事が多くて読みやすいと思います。ところどころで笑えて話が進むにつれ、やはり芥川賞を受賞しただけはあるかな~とは思いました。現実には存在しない人物も登場して現在と交錯するというファンタジーの要素もある作品です。
銅鐸という博物館でしか見る事がないようなものが登場して学ばれますし、満州に渡った青年も登場して、、ストーリーはかなり壮大です。
ですが、、読者が独自で解釈する?ような難解な事柄も何か所かあって賛否が分かれそうだなと思いました。主人公、、ちゃんと仕事をしていて女性とおつきあいをする事も出来て、そうそう人間的に問題が有り過ぎる事もない人物として描かれているとは思いますが、なんでそうなる?的な共感できないやぼったさが目立ちましたね。
ラストはこうなるんだろうなと想像しながら読みましたが特に意表を突くようなエンディングでもなく
あっけない終わりでした。読後感はけっこうもやもやが残りましたが、、
やはり芥川賞受賞作、比較的短時間で読めますし読んでみる価値は十分あると思いますので、お薦めです。

さくら咲くさん 49歳 女性

叫び

叫び

畠山/丑雄 / 新潮社