つい最近、読書家の友達から聞いた話です。

高校生の頃、読書感想文の宿題があった。
井上靖の「蒼き狼」を読み、感想文を書いた。
何を書いたか覚えていない。

「蒼き狼」がどんな物語だったかも覚えていない。

覚えているのは、その物語に深く感動したこと、
そのことを書きたかったが上手く書けなかったこと、
書いたものを後から恥ずかしく思ったこと。

それで、私も読んでみました。

「上天より命(みこと)ありて生まれたる
蒼(あお)き狼(おおかみ)ありき。その妻なる
惨白(なまじろ)き牝鹿(めじか)ありき。
大いなる湖を渡りて来ぬ。

オノン河の源なるブルカン缶に
営盤(いえい)して生まれたるバタチカンありき。」

こうして生まれたモンゴルの祖先、
モンゴルの血の流れる子孫であるチンギス・ハン。

壮大なモンゴルの歴史は、多様な民族との出逢い、
社会組織作り、戦闘、家族への思いなど、
モンゴルの領地の拡張と共に、じっくりと
味わえて興味がつきません。

感動する一冊。おすすめします。

sukoさん 59歳 女性