2026年発売のすばる文学賞受賞作です。新刊帯の金原ひとみさんの「ただただ面白い小説」、岸本佐知子さんの「読む快感を感じた」という書評につられて購入しました。作者の更地郊さんは主人公と同年代みたいです。
野中は東京の大学に入ってから8年、同じアパートに住んでいます。会社のオフィスで倒れて退職後、傷病手当と友人の忍と有償の格ゲーなどをして苦労のない生活をしていますが、地元にいる父が死にかけているので都落ちが近づいています。

東京郊外での最後の数日の出来事を描いていますが、この小説の魅力は何と言っても作者の特異な語彙力にあります。終始、令和の若者の語彙で溢れていて、昭和生まれの私には読めない言葉や解らない単語が出てきて、スマホで調べながら読みました(笑) そんなに多かった訳ではありませんが、その鮮度の高さにワクワクします。ストーリーは青年マンガのようで面白く、帯には「異形の”底辺青春小説”誕生」とも書かれています。

みーちゃんさん 57歳 男性