「生きとし生けるものが嬉々として生きるのは神の意思だろう。しかしここに生きてはならぬ人間がいた」
268ページより。
読めば読むほど理解することと遠ざかる気がした、本書。
いずれ負け戦ならば、おめおめと敵の手に渡らず、玉砕せよ。
武士の死に様にも通じるだろう。
しかし、ラストシーンで、亡くなる前の日本兵が、
「…ただわすれ去られるだけ」と思いながら死んでいく様を読み、
玉砕に、戦争による死に、意味などあるのかと、考えさせられるのです。
雪見酒さん 51歳 女性
日々、感謝して生きている、1工員です。