直木賞作家の東野圭吾氏の作品です。【容疑者Xの献身】があまりにも有名な作家さんです。

こちらの作品は、彼の作品でもおススメ本とか好きな作品のベスト10に大概名を連ねる人気作です。私もあまりにも重苦しい胸糞作品故か、、一生忘れ得ない本です。

刑事さんが登場して殺人事件を解決するので、ミステリーのジャンルに分類される本かとは思いますが、テーマは家族、、家族の絆、、では、と思います。

レビューで、「あまりにも重くて途中で読むのを断念した」というのも目にしましたし、作者自身の言葉で実の姉上がこの本を読んで、母を思ってわっと泣いた、という記載もあるくらいに、、重い、余りにも重いストーリーです。

一人息子が少女をひょんな事で殺してしまって、、まだ人生これからの息子、できれば殺人者という前科を負わせたくない、両親がそう考えるのも当然といえば当然。。親が子供の殺人の証拠を隠滅するやらかばって自分が自首するなんて話は現実にも見聞きした事はありますし、小説や映画の題材にもされてきているのでそうそう珍しい事ではないと思いますが、、
本作はそれどころの話ではないです。

息子、父親、母親、、それぞれの人間性が常軌を逸しているようにも思いますし、家族の関係が、恐ろしくいびつで歪みまくっているようにも、思えます。なので殺人というとんでもない事件が起きて、その対処にもとんでもない方法を、、

また、刑事さんのご尊父も登場して難しい親子関係も披露されます。

東野圭吾氏の真骨頂とも言えるとても異色な話です。うへぇ~と辟易としながらも、評価の高い作品で読む価値は十分あると思います。
でも、、読んだら気落ちするのは間違いないと思いますのでご注意ください。

さくら咲くさん 46歳 女性