好きなアーティストがこの作品をテーマに作った
楽曲を聴いたのがきっかけで原作を読んでみました。

真面目な男性が歳下の小悪魔的な女性に翻弄され
破滅していくというあらすじからマゾヒズムの象徴の
ように捉えられる事が多いようですが、令和を生きる
私からすると譲治は身勝手なモラハラ夫、ナオミは
女性蔑視の激しい時代に恵まれない育ち方をしながらも
上手く男を利用してたくましく生き延びた性的魅力に
溢れる女性に見えます。

おそらく老若男女で受ける印象が大きく異なる事でしょう。

内容はもちろん、読んだ人の感想にまで
興味を惹かれる味わい深い作品だと思います。

建物や食べ物、服装の詳細な描写も大正ロマン好きには
たまりません。

やみさん 34歳 女性