初めてこの本に接したのは
中学生のとき(もう30年近く経ちますが…)でしたが、
読後、からだの芯に感じたズシーンと重みは
未だに忘れることができません。
中学生当時は、主人公陽子の完全無欠なまでの美しさと
彼女を待ち受ける運命の過酷さにただただ衝撃を受け、
呆然とするような読み方をしていましたが、
自分の成長とともに、キリスト教独特の考え方とも言える
「原罪」の重みの方に焦点が移るようになりました。
キリスト教信者ではない私にとって、
「原罪」なんてものは全くなじみのないものでしたが、
人間のおこがましさだったり、根本的に巣食う罪深さ
というものを、身も心も清らかで美しい主人公に
敢えて問わせる、という物語には、未だ感じ入るものがあります。
sluníčko 41歳 女性