これから大人になっていこうとする方々におすすめします。なぜならこの本の内容は、著者が17歳の高校生に向けて語られた講演の内容だからです。
第二次世界大戦を子供の頃に経験し、満州国からの戦後の引揚も経験し、この戦後80年を生きてきた著者。
日本の歴史教科書には記されていない、輝かしい日本の戦後復興の裏側にあった、日本国民が経験した苦境や様々な人生における絶望的な出来事。
そういった日本の歴史の裏側を実体験して見つめて来た著者ですが、その、語られる、時には悲惨な内容に反して、著者自身からは、人生に決して絶望していない感情をうかがい知る事が出来ました。
大人になれば、これまで子供として庇護されて来た立場から追い出される代わりに、自由を得て、人生の様々な喜びを知ると同時に、あらゆる苦境に立たされ、それらを自分自身で乗り越えて行かなければならない事も多々あります。
優しい語り口で綴られた本書の、著者が生きてきた人生の厳しい道程。
それらを知り、これから待ち受ける人生のあらゆる苦難も乗り越えて行って欲しいと思います。
雪見酒さん 52歳 女性
人生の酸いも甘いも噛み分けた、1工員です。





