筆者の高峰秀子さんは、幼くして人の望む立ち振る舞いを演じなければならなかった。
義母のためにお金を稼ぎ、子供が受けるべき勉強もまともに受けさせてもらえなかった。
大人になるまで、辞典の引き方すらわからなかったという。
成長してからも義母にお金を払い続け、さらに熱心なファンに追われる。
とても心穏やかではいられなかっただろう。
だが、彼女はのちに、最愛の伴侶を見つける。
やがてすっぱりと女優業を辞め、本を読み、夫と仲良く暮らした高峰秀子さん。
渡世日記と題されたこの本は、彼女の世渡りの方法や、のちの人生における考え方を色濃く残している。

九杯目さん 31歳 女性
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