2020年に出版さてた時に、新聞やらで随分宣伝されていて人気があったようで、読んでみたいと思って手にしました。
タイトル通りの、大変赤裸々にたむらあやこさんの母父自分の壮絶な家族関係が描かれています。父がギャンブル狂で、坂道を転げ落ちるように借金に借金を重ねて都合が悪くなると長期間家に帰ってこない。。小学生のあやこさんの持ち物をほじくり返して小金を捜して持って行ってしまう。。父親というよりクズ中のクズ男。。。母が包丁を持ち出して自分の足を滅多刺し、、あやこさんはその包丁を取り上げて本気で父を刺し殺そうとした場面もありました。大概そんな大事件が家の中でおこれば改心しそうなものなのに、このクズ男は変わりはしなかった。。
普通では考えられない崩壊家庭なのに、あやこさんが22歳の時に、難病ギランバレーに罹患されます。それはそれは筆舌に尽くしがたい闘病生活を送られて
約2年を病院で過ごされて退院はされるのですが、寝たきりやら調子が悪くなって再入院を繰り返すやらの生活が続きます。。
一人娘のあやこさんが闘病生活を送られている間にどんどんこのクズ父が、一人娘助けたさに変わっていかれます。あやこさん自身が書いておられるように、ギャンブルさえしなければ、根はとても優しい良い父親でいらっしゃって、、あやこさんの治療代の為に昼夜身を粉にしてお金を稼がれます。
難病で恐ろしい程のご苦労をなさった訳ですが、
父親はギャンブルをきっぱり止め、借金取りが家に押し掛けるという事態も脱する事ができます。
電気や水道まで止められるという極貧生活もご経験なさっているせいもあり、「普通」に平和な生活が送れる事に感謝でき、ほぼ崩壊していた家族なのに、通常よりずっと仲の良い家族でいらっしゃる、、内容が壮絶なだけあって読むのがけっこう辛い本ではありますが、最後にはほのぼのという本ですね。
さくら咲くさん 48歳 女性