キリスト教の三位一体説の、主(父)とイエス(子)と聖霊が神だ。ではなく、この世には物質と霊魂のみが存在するというエマーソンの二元論思想をベースに様々な宗教、哲学、社会主義思想などの歴史考察がされる。もともとこの二元論はデカルトがエマーソンより遥か以前に考えたもので、物質(質量があるもの)と霊魂(思考や知能)のみの存在を認め、つまりイエスは人間の男性であり、神の存在を否定はしないが(強く)疑う立場であり、デカルトの有名な「我思う、ゆえに我あり」はここから来ている。

エマーソンはハーヴァード大学神学部を卒業して教会牧師になったが、4年でイヤになって辞めた。そして「自分のみを信じ、自分を大切にして、今の自分を肯定して生きる」という『自己信頼』(1841)を発表した。その後にスマイルズが『自助論』(1859)を発表、その後1980年代くらいから日本では”自己啓発”と訳されてきた。
社会改良主義者のエマーソンからマルクスの社会主義思想に至る「貧しい人や恵まれない人々を助けよう」も、キリスト教徒でなくてもすべての人が救済されるべきだとした。

私はエマーソンの思想を現代の言葉に置き換えると「自分軸で生きる」ということになると思いました。お釈迦さまは、「すべてはうつろう。ゆえに私を頼りにすることなかれ。自分だけを頼りにして生きよ。他者に依存することなかれ。自分を支えとして生きよ。」と言ったそうです。

みーちゃん 55歳 男性