誰もが知っている漫画家、山岸凉子先生の作品は全部読ませて頂いております。こちらの作品は、山岸先生の作品で3大名作を挙げたら「日出処の天子」「鬼」の次くらいに来るんじゃないかな~という事で紹介させて頂こうと思いました。
余談ですが、最近、youtubeで山岸凉子先生の作品の解説のような動画が複数紹介されており、よく観させて頂いております。有名なユーチューバーの人の動画もあって、ここまで深い洞察が~とか、自分とは違う解釈だな、とか、とても興味深いです。
最近の京アニメ放火殺人で、最大数の記録は塗り替えられておりますが、実際には火事での死亡で犯人の意図とは違うという見解もできるかと、、なので、私は人数的には京アニメの方が多くとも、一人一人を日本刀や猟銃で殺してまわった津村事件の方が余程猟奇的だと思います。
津村事件については、本も複数出版されているし映画も複数作られているので、知らない人はいないと思いますし、山岸先生の負の暗示を読んでから、もっと詳しく知りたいと思い、関連の本や映画には目を通してみました。
事件は夜で、朝になってから惨殺死体や犯人睦雄の遺書や死体が発見されて事件が徐々に明るみになったといういきさつなので、、誰にも犯人の深層心理などわかるわけはない、、とは思いますが、、
山岸先生のこちらの作品は、かなり真実に肉迫しているのではないかと思われます。
事件の動機は一番は村八分、閉鎖された狭い村で幼少期には誰よりも勉強ができて頭がいいと錯覚していた少年がプライドばかりが高くなり、戦争で徴兵により男性の数が少なくなり、村の中では自分が数少ない若い男でやたらと女性に迫られて自分に魅力があると妙な錯覚をしてしまい、、悪い方に悪い方に状況が動いた、、という解釈で、、
実際に、犯人の睦雄はわずか1時間半ほどで30人を殺すのに成功しているという史実。日本刀と猟銃で。しかも夜。懐中電灯を頭に二本さしているとはいえ田舎の村の夜はそうとう暗くて事を起こすのは容易ではなかったと思われます。後にも先にも30人とは、物凄い数。。大きな事件を起こす殺人者はあとを絶たないくらい出ては来てるけれど、これだけ大人数とは本当に凄いと、、
山岸先生のストーリーによると、、犯人睦雄が最も殺したかった恨みのある女性は関りの深かった人妻ー事件直前に睦雄の異変を察知して村から出て行って不在だった。結婚まで考えていた若い女性、、でも睦雄なぞ遊び相手の1人で全く気持ちはなく他の男と結婚して村から出て行ってしまい睦雄をかなり傷つける事になった、、彼女が帰省している時をみはからって事件の決行をしたはずなのに、彼女にはあと一歩の所で逃げられる、、という失態。
世の中には、殺されて当然でしょうというくらい酷い人間もいて無罪になる殺人者もいるのは事実だと思います。睦雄にとっては、自分を傷つけたり不当に扱った村人を自分が成敗するのは正当だったのかも。。とは思いますが、誰がどうみても、逆恨み、、普通の人間だったら我慢するべきくらいのレベルだったように思います。
とてもいたましい事件で未来永劫語られるだろう事件だと思いますが、、いろいろな本を見比べても山岸先生の作品は、かなり事実に近い見解ではないかと思います。とても、とても、、重い話ではありますが、興味がそそられるのは間違いないと思います。
さくら咲くさん49歳 女性


